はじめに
30代に差し掛かると、女性の髪に様々な変化が現れ始めます。
中でも白髪や薄毛に悩まされる方が増えてきます。
一体なぜ、30代女性に白髪や薄毛が増えるのでしょうか？
実は、ホルモンバランスの変化、ストレスや睡眠不足、食生活の乱れ、間違ったヘアケアなど、様々な要因が複雑に絡み合っているのです。
本記事では、30代女性に多い白髪・薄毛の原因を詳しく解説するとともに、それぞれの対策法についてもご紹介します。
髪の悩みを抱える多くの30代女性に、ぜひ参考にしていただければと思います。
ホルモンバランスの変化が白髪・薄毛に与える影響
30代に入ると、女性ホルモンの分泌量が徐々に減少し始めます。
これにより、体内のホルモンバランスが崩れ、様々な不調が現れるようになります。
白髪や薄毛もその一つです。
女性ホルモンの一種であるエストロゲンは、髪の成長を促進し、髪にハリとツヤを与える働きがあります。
エストロゲンが減少すると、髪の成長サイクルが乱れ、髪が細くなったり抜けやすくなったりします。
また、エストロゲン減少により皮脂の分泌量が減ると、髪が乾燥しやすくなり、切れ毛や枝毛が増えます。
一方、男性ホルモンの一種であるテストステロンは、AGAの原因物質であるジヒドロテストステロン（DHT）に変換されると、毛根の活動を抑制し、髪が細くなったり抜けやすくなったりします。
女性の場合、閉経に近づくにつれてエストロゲンが減少する一方で、テストステロンの影響が相対的に強くなるため、薄毛が進行しやすくなるのです。
更年期に差し掛かる40代後半以降は特に、ホルモンバランスの乱れから女性男性型脱毛症（FAGA）を発症するリスクが高まります。
FAGAは額の生え際から薄毛が進行するのが特徴で、放置すると薄毛が頭頂部にまで広がっていきます。
ストレスや睡眠不足が髪に及ぼす悪影響
ストレスの多い生活や慢性的な睡眠不足も、白髪や薄毛の原因になります。
ストレスを感じると、自律神経のバランスが乱れ、血行が悪くなります。
すると頭皮に十分な栄養が行き渡らなくなり、髪が細くなったり抜けやすくなったりします。
また、ストレスにより分泌されるコルチゾールというホルモンは、毛髪の成長期を短縮させ、休止期を長くする働きがあります。
これにより薄毛が進行しやすくなるのです。
睡眠不足も髪に大きなダメージを与えます。
睡眠中は、髪の成長に関わる成長ホルモンが分泌されます。
睡眠時間が短いと成長ホルモンの分泌量が減少し、髪が十分に成長できなくなります。
また、睡眠不足は自律神経を乱し、頭皮の血行を悪化させる要因にもなります。
実は、30～50代の日本人女性の睡眠時間は世界ワースト1位！
OECD加盟国の平均睡眠時間は507.6分（約8時間28分）のところ、日本人の30代女性は437分（7時間17分）だそう。
参考：Yahoo!ニュース「「30～50代日本人女性の睡眠不足は世界ワースト1」眠りの“質”を高めるアイテム厳選｜VERY」
しかし正直なところ、「7時間」ってよく眠れている方に感じてしまいました。
働いていたり子育てをしていたりすると、7時間眠れる日なんて全然ないですよね…。
ストレスをためないためには、十分な睡眠時間の確保と、ストレス解消法を見つけることが大切です。
ヨガや瞑想、軽い運動など、自分に合ったストレス発散法を日々の生活に取り入れましょう。
また、寝る前のリラックスタイムを設けたり、ぬるめのお風呂でゆっくり過ごしたりするのもおすすめです。
しかし、「寝る前のリラックスタイム」にスマホを見るのは逆に睡眠の質を下げてしまいます。
スマホが発するブルーライトによって脳が覚醒し、なかなか寝付けないという事態に。
ブルーライトを発しているのはスマホだけでなく、テレビ、パソコン、携帯ゲーム機なども含まれます。
これらのものはなるべく寝る前に見ないほうが、質の良い眠りにつくことができます。
食生活の乱れが引き起こす髪のトラブル
偏った食事や栄養バランスの悪い食生活も、白髪や薄毛の原因となります。
髪は主にタンパク質でできています。
タンパク質が不足すると、髪が細くなったりボリュームがなくなったりします。
また、髪の健康に欠かせないビタミンやミネラルが不足しても、髪のトラブルを招きます。
例えば、ビタミンB群は髪の成長を促し、ビタミンCは抜け毛を防ぐ働きがあります。
亜鉛は毛根の活性化に、鉄分は髪に栄養を運ぶ役割を果たしています。
食生活が乱れていると、これらの栄養素が不足しがちです。
ダイエットで極端に食事制限をしたり、忙しさから食事を抜いたりすることで、髪に必要な栄養が足りなくなるのです。
また、インスタント食品やファストフードに頼りがちな生活も、髪の健康を損なう要因となります。
髪を健康に保つためには、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。
タンパク質をしっかり摂るとともに、ビタミンやミネラルを多く含む野菜や果物、海藻類なども積極的に取り入れましょう。
また、髪に良いとされる食材として、ナッツ類、魚介類、大豆製品などもおすすめです。
間違ったヘアケアによるダメージの蓄積
普段のヘアケアの仕方によっては、知らず知らずのうちに髪にダメージを与えてしまっているかもしれません。
高温のヘアアイロンやドライヤーの使用は、髪を乾燥させてパサつきの原因となります。
また、きつくヘアゴムで結んだり、強く引っ張ったりするのも髪に負担をかけます。
カラーリングやパーマも、髪へのダメージが蓄積する原因の一つです。
薬剤の使用により髪がバサバサになったり、切れ毛や枝毛が増えたりすることがあります。
ヘアカラーの回数が多いほど、髪へのダメージは大きくなります。
正しいヘアケアを行うことで、髪へのダメージを最小限に抑えることができます。
ドライヤーは低温で使用し、髪と十分な距離を保ちましょう。
ヘアアイロンは頻繁に使わないようにします。
ヘアゴムは緩めに結び、髪を引っ張らないよう気をつけましょう。
カラーリングやパーマは、髪の状態を見ながら必要最小限の回数に留たり、ダメージの少ないカラーを選ぶことが大切です。
施術後は、トリートメントでしっかりと髪を補修しましょう。
日頃から髪の健康状態をチェックし、ダメージが蓄積していないか注意が必要です。
まとめ
30代女性に増える白髪や薄毛の原因は、ホルモンバランスの変化、ストレスや睡眠不足、食生活の乱れ、間違ったヘアケアなど、様々な要因が絡み合っています。
白髪や薄毛を防ぐためには、規則正しい生活習慣を心がけることが何より大切です。
バランスの取れた食事、質の良い睡眠、適度な運動を日々の生活に取り入れましょう。
ストレス対策にも意識的に取り組むことが重要です。
また、正しいヘアケア方法を実践し、髪へのダメージを最小限に抑えることも忘れてはいけません。
優しく丁寧に髪を扱い、髪の健康状態をこまめにチェックする習慣をつけましょう。
30代は、女性の髪に大きな変化が現れ始める時期です。
今のうちから髪の健康を意識し、白髪や薄毛の予防に努めることで、いつまでも美しい髪を保つことができるはずです。
